THE HOME The World Standard. TECHNICAL BOOK

特徴features

面で支える「強さ」と、木の「やさしさ」を備えた住まい。

セルコホームのTHE HOMEは、類いまれな耐震性を発揮する強靱な六面体構造と、木の優れた特性を活かすことで、強くて快適な住まいを実現します。

外部からの力に対して圧倒的な強さを発揮するツーバイフォー工法

ツーバイフォー工法ならではの六面体構造とI型ジョイストの床根太が外部からの力に強さを発揮

THE HOMEの最大の特徴は、パネルで床・壁・屋根(天井)を構成する「枠組み壁工法=ツーバイフォー工法」と、床根太にI型ジョイスト(235㎜)を採用している点にあります。
揺れに強い六面体構造と堅牢なI型ジョイストの床根太、さらにスタッド(柱)が入った壁パネルを採用することにより、THE HOMEは外部からの力に対して圧倒的な強さを発揮します。

軽量で鉄よりも強い「木」をふんだんに使用

ツーバイフォー工法の基本は、「木」にあります。
THE HOMEでは、引張比強度(図1)は鉄の約4.4倍、圧縮比強度(図2)はコンクリートの9.5倍と、軽量にもかかわらず高い強度を誇る「木」を構造材としてふんだんに使用しています。

  • ツーバイフォー工法の中心となる6種類の規格材

    • ①ツーバイフォー材(2×4材)
    • ②ツーバイシックス材(2×6材)
    • ③ツーバイエイト材(2×8材)
    • ④ツーバイテン材(2×10材)
    • ⑤ツーバイトゥエルブ材(2×12材)
    • ⑥フォーバイフォー材(4×4材)

    ※構造用製材:4面をカンナ掛け・面取りした針葉樹の製材。あらかじめ規格寸法化されていて、1本1本にサイズ・種別・等級を示すスタンプが押されており、管理もしやすくなっています。

  • ツーバイフォー工法の基本となる構造用合板

    ※構造用合板:建物の構造耐力上、主要部分に使用する合板です。数枚の板材を繊維方向が直交するように接着剤で貼り合わせて強度を高めたもので、面で構成するツーバイフォー工法住宅において、最も重要な構造材のひとつです。ツーバイフォー工法住宅では、床・屋根などに、この構造用合板が使用されています。

  • 無垢材よりも高い強度と精度のI型ジョイスト

    床根太に使われている「I型ジョイスト」とは、OSBとLVLの複合による構造部材です。OSBの補強板(ウェブ)の両端に角材(フランジ)を組み合わせたラーメン構造となっており、複合部材化することで、同じ寸法の無垢材よりも高い強度と精度が生まれ、高性能で自由度の高い床組住宅を設計することが可能です。

「木」の優れた断熱性能を活かし、365日快適な室内環境を実現

鉄の約450倍、コンクリートの約13倍(図3)と、断熱性に優れた「木」を多用しているTHE HOMEには、鉄骨住宅のように鉄骨を通して屋外の冷気が室内に伝わる※「ヒートブリッジ現象」が少ないといったメリットもあります。

※壁の中の断熱材以外の材料部分を橋のように経由して熱が移動し、断熱欠損が生じる現象。

  • 図1

    建築材料の比強度(引っ張りの強度比較)

    鉄の4.4倍、コンクリートの225倍の引張比強度

    木の種類によっても異なりますが、木材の比重は0.3~0.8。鉄の7.8、コンクリートの2.3に比べ、きわめて軽量といえます。比重で強度を割った比張比強度において、木材は鉄の約4.4倍もの強度を誇ることがわかっています。

  • 図2

    建築材料の比強度(圧縮の強さ)

    鉄の2.1倍、コンクリートの9.5倍の圧縮比強度

    押しつぶす力に対する力を示す圧縮比強度で、木材は鉄の約2.1倍、コンクリートの約9.5倍と、構造材として、きわめて高い強度を有しています。

  • 図3

    建築材料の熱伝導率の比較

    コンクリートの13倍、鉄の450倍の断熱性能

    木材の熱伝導率はわずか0.12W/m・k。コンクリートの約13倍、鉄の約450倍と他の建材に比べて断熱性に優れています。この優れた断熱性により、木の住まいは省エネルギー効果が高い快適な室内環境を実現します。

間仕切りのない大空間も実現可能
北米式の2×4工法が設計面でも優れた特性を発揮

THE HOMEでは、広々としたリビング・ダイニングや吹き抜けなど、間仕切りの少ない大空間をつくったり、ビルトインガレージを設けたりといった工夫も可能。設計の自由度の高さが、大きな魅力となっています。

column

実験結果から明らかになった「木」のちから
「木」の空間は、好ましい居住環境を提供する

1985・86年(昭和60・61年)、静岡大学でハツカネズミを木製・金属製・コンクリート製の飼育箱に入れて生存率や成長率を比較する実験が行われました。
その結果、生後23日目の子ネズミの生存率(図4)は、「木」が85%、「金属」が41%、「コンクリート」が7%。また生殖器等の発育度も「木」が他2つの約2倍と、「木」は生物にとって好ましい環境であることがわかりました。

出典/「木の国の文化と住まい」小原二郎、阿部市郎、矢田茂樹共著

図4子ネズミの生存率

※静岡新聞:1986年8月30日による

世界最大の森林資源保有国・カナダ
厳しく管理された森林は良質な木材の宝庫

世界の森林の10%が生育するカナダでは、自然環境保護の視点から森林地の94%を占める公有林が政府や州によって厳しく管理されています。
これらの取り組みにより、カナダの原生林残存率は世界最高の91%、伐採による森林減少率は過去20年以上ほぼ0(2010年現在)であり、カナダは現在、世界有数の木材の輸出国となっています。